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忘却百年愁の宿から

logbook #272 泥湯温泉 奥山旅館








突然ワタシの目に飛び込んできた
2016年7月の火災により奥山旅館全焼という文字
宿泊客は無事だったものの
一人の若い男性従業員の方が命を落としてしまいました
この時も元気に働く彼の姿を見ているだけに
本当にショックな悲しい出来事でした

改めまして心よりご冥福を申し上げます


奥山旅館①1
今はなき宿泊棟の本館前にて

泥湯温泉”奥山旅館”は秋田、宮城、岩手をまたぐ栗駒山に広がる栗駒国定公園内
高松岳の山懐に湧く名湯の鄙びた温泉地の宿です
もう一軒の小椋旅館とは対照的に
古き良き湯治場の雰囲気や外観を残しつつ
館内は綺麗にリニューアルされ
バリエーション豊かなお風呂や冬季のお得なプランを打ち出すなど
老若男女、登山客・観光客から湯治客まで
幅広い層に人気の宿です

その奥山旅館にワタシ達が宿泊したわずか2ヶ月後に
突然飛び込んできた悲しいニュースに
ただただ唖然とするばかりでした

現在(2017.12)は焼失を免れた”大露天風呂”と”天狗の湯”のみ
立ち寄り入浴を営業しているのみで(11月中旬より冬季休業に入っています)
残念ながら宿泊棟である本館は更地となってしまいましたが
復活の日に願いを込めてレポートを残します


【混浴内湯】

奥山旅館①10

今はなき宿泊棟の本館内の内湯です
玄関ロビーより長い廊下を進んだ先にあり
脱衣所は男女別ですが混浴の内湯になります

ワタシ個人的にはこの宿で一番お気に入りの浴室
木造りの壁に高い湯気抜き天井と太い梁
御影石で縁取られた湯船の周りは岩風呂風になっています
源泉ホースが張り巡らされた感じは何か化学工場の様で独特ですが
それもまた味があるように思います

奥山旅館①9

奥山旅館①8

湯気が立ち込める薄暗い浴室内に
外の自然光が差し込み
ぼんやりとした白熱球に
浴室の板張りの影がなんとも言えない色を創り出します
湯船からのこんな何気無い光景に
しばしうっとり♪

奥山旅館①16

奥山旅館①18

”川の湯源泉”の硫黄泉
白濁したお湯は光によって微妙に色を変えていきます

奥山旅館には4つの源泉があります

1.川の湯源泉
硫黄泉
♢混浴内湯・女性内湯

2.天狗の湯源泉
酸性 硫化塩泉
♢天狗の湯
混浴露天風呂
男女別内湯
家族風呂

3.新湯源泉
単純泉
♢大露天風呂

4.目洗い湯源泉
酸性ー含硫黄・アルミニウム
硫化水素泉
♢足湯
地獄地帯の目洗い地蔵の足元より湧出
目洗いといっても酸性が強いので目は洗えません

ワタシ達がゆったりと内湯を楽しんでいると
後から若いカップルさんが入ってこられました
軽い挨拶を交わした程度ですが
それぞれリラックスしてお湯を楽しむ光景
ほのぼのした昔ながらの湯治気分を味わえました

奥山旅館①22


【大露天風呂】

宿泊棟より一旦外に出て本館の隣にある男女別の露天風呂です
”大”露天風呂という名前の通りかなり広い湯船
単純泉ということですが湯底には泥がたまり
湯船の周りの柱には泥湯ではお約束の”泥手形”が☆
流石に深夜に見ると
かなりホラ~ですねww

奥山旅館①31

奥山旅館①34

もともとは混浴だった湯船を男女別に分けてあるのですが
それでもかなりの広さなので
昔は相当広い混浴露天風呂だったでしょうね
その頃に入りたかったな~

この時は若い男性がお一人入浴されていましたが
勝手な混浴をww快く受け入れてくれました
ありがとうござます☆

この大露天風呂の隣には
泥湯温泉の地獄地帯があり
山肌が露わになったワイルドな光景が広がっています
もちろん火山性のガスが噴出しているので
立ち入り禁止区域になっています

ここ奥山旅館では今回の火災以前にも
2005年12月に硫化水素による事故が発生
一家4人が亡くなるという痛ましい事故が起きています
地獄地帯前の駐車場でボール遊びをしていたお子さんが
ボールを追った際にガスの溜まったくぼみで倒れ
助けに行った家族も次々と犠牲になってしまったというもの

地獄地帯を抱える温泉地では冬季の硫化水素ガスが懸念されていました
地熱によって溶けてしまった雪のくぼみ(雪洞)には硫化ガスが溜まりやいそうです

この悲しい事故をワタシ達は教訓にしていきたいと思います
心よりお悔やみ申し上げます


【天狗の湯】

大露天風呂と同じく離れにある湯小屋
混浴の露天風呂の他
男女別の脱衣所と内湯、家族風呂があります

奥山旅館②13

湯気が立ち込める男女別の内湯
やっぱり夜で誰もいなかったので
ここでも”セルフ混浴”してしまいした~
宿泊棟の内湯同様、木造りの壁がいい雰囲気です
湯加減も丁度よく
冬は露天風呂の上がり湯にぴったりですね

奥山旅館②4

奥山旅館②8

混浴露天風呂には5~6人が入れる長方形の湯船が2つあります

夜は暗くて良くわかりませんでしたが
奥には川が流れていました
ここは露天風呂といっても
ほとんどが屋根に覆われた半露天風呂の様な造り
眺望はそれほどないものの開放感はありました
夏の紫外線や冬の雪の日も安心して入れそうです

奥山旅館②20

朝は殿方がお一人入浴していました
「お邪魔しま~す」♡
ここは濁り湯なので
入ってしまえば恥ずかしさはあまりありませんよ♪

奥山旅館②21

1200年前、病に苦しむ乙女が温泉に浸かろうとするも透明なお湯だったため
恥ずかしさのあまり、お湯に入れずにいました
この泥湯温泉の岩山には古くから天狗が隠れ住むといわれ
突如乙女の前に天狗が現れると透明なお湯を泥の様なお湯に変え
無事に乙女は温泉につかる事が出来て
病も治ったという素敵な天狗伝説が残っています

実際に泥湯温泉の薬師神社には
天狗が祀られています

今、奥山温泉はまさに窮地に立たされていますが
この様な山あいの温泉地というもの
古の時より幾度となく災害など自然の脅威にさらされてきた事でしょう
それも先人達が苦難を乗り越え、今に伝わっているのだと思います

火災の後、2017年より残った大露天風呂と天狗の湯のみ
立ち寄り入浴を開始
2018年の春より新たに宿泊棟建設に着手するとの事です
過去の災害を教訓に新たな出発を心より期待いたします

きっと今も岩山の陰から
天狗が見守っている事でしょう

奥山旅館②33
あまりの気持ち良さで
いつも様に爆睡~♪ww


今は焼けてしまった宿泊棟
その在りし日の帳場の上には
「忘却百年愁」という文字が掲げられていました

幽澗 常に瀝々
高松 風はしゅうしゅう
其の中に半日坐すれば
百年の愁いを忘却す

これは禅語の”寒山詩”という詩の”一餐霞子あり”という
五言八句の後半の四句の一節です

この詩人が愛し、時を過ごした寒山という山は
まさに”何もない”境地
「慌ただしい俗世間を離れ
風通る老松の下に座り半日も過ごせば
百年のつのる人生の憂いなどは
うすっかり忘れてしまうものだ」という詩です

何気無い禅語にハッとさせられたワタシは
思わず肌身離さず持っていたスマホを
この後部屋のバックの中にしまってきました(笑)

ワタシ達の生きる現代社会
便利さと豊かさの履き違いに気付かず
常に時間に追われる様に過ごしています
そして”自分がどうしたいのか”という生き方から
”人にどう思われるのか”という
大切な自分の価値観から逸れてしまう毎日を
送ることも多くなった様な...

寒山の詩が言う通り
この様な自然に抱かれて時を過ごすことは
大切だと誰もが知っているけど
実際にそんな生活に身を置くことは不可能なワケです

この詩が語りかけているのはきっと
慌ただしい雑踏や喧騒の中にいても
心の中には山々の四季の美しさや風を感じる事が大切だという事や
新たなものや華やかさばかり追い求めず
”当たり前”や”何もない事”への感謝を持つ事で
人生の全ての憂いはちっぽけに見えるものだと
諭してくれている様に思えました

奥山旅館②39

そんな思いの中で過ごした静かな泥湯温泉の朝
1日も早い復興を心より願います






みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

【泥湯温泉 奥山旅館】
~2016.5 訪問~

みうたんお気に入り度☆☆☆☆☆

【住所】 秋田県湯沢市高松字泥湯沢25
【☎︎】 0183-79-3021
【入浴料】 500円
【入浴時間】 10:00~17:00
【定休日】 現在立ち寄り入浴のみ(2017.12現在)
冬季休業11月下旬~4月下旬

【HP】 奥山旅館HP

今回の宿はここからがお得♪




参考であり、変更もしくは過去のデータである恐れがありますのでご理解ください

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木地師の温泉宿

logbook #271 泥湯温泉 小椋旅館







秋田県のメジャーな温泉地といえば
乳頭温泉郷や玉川温泉の名前が真っ先に思い浮かびますが
秋田南部、宮城・岩手との県境に跨るように聳える
名峰栗駒山の裾野に広がる栗駒国定公園の山懐深くにも
歴史ある名湯があります

景勝地である”小安峡”や日本三大霊地の”川原毛地獄”の程近く
まるで昭和初期から大正時代にタイムスリップしたような
素朴な集落の「泥湯温泉」
ブナの原生林に囲まれた静けさと
山肌の露わになった地獄地帯から湯気が噴出する荒々しさの入り混じった
地球の息吹が脈々と息づく温泉地です

小椋旅館3

2軒の宿からなる泥湯温泉(豊明館は休業?)
今回訪れたのは最も古い「小椋旅館」
創業は明治時代という老舗旅館です

もう一軒の「奥山旅館」とは対照的な素朴な外観
あまり商売っ気を感じることのない佇まいは
逆に老舗旅館の貫禄を感じます

小椋旅館6

細い路地を挟んで母屋である宿泊棟と浴室棟が向かい合って建っています
どちらも焦げ茶や黒を基調とした木造建築
母屋で立ち寄りの受付を済ませると
向かいの男女別内湯を案内されます
小椋旅館の内湯の湯はかなり温泉ツウを唸らせる
上質のお風呂と聞いていますが
今回の目的は離れにある混浴の露天風呂☆
その旨を女将さんに伝えると
「ああ~露天風呂ね、ちょっとぬるいかも..」との事
それでも良いと伝えると場所を教えてくれました

きっと露天風呂希望の場合は
こちらから申し出ないと教えないシステムなのかも

小椋旅館7

宿から100m程離れた川沿いに
目的の露天風呂はありました☆
小ぶりな脱衣所に東屋風の屋根に覆われた湯船
浴槽は5~6人が入れそうな大きさです
特に囲いもなく”気づけばそこにある”的な開放感があります

早速脱衣し手前のお湯に足を入れると....人肌...ww
冷たくはないけど、ちょっと躊躇してしまう湯温
もう5月のGWとはいえ、秋田栗駒はまだ肌寒い
正装になったもののアタフタしちゃいました(笑)

小椋旅館12

でも!よく見れば
浴槽は1/3でちょっとした仕切りがあり
奥の狭い方に足をつけてみたら
結構温かい☆
決して適温!ではないのですが
まだこちらの方が入浴できそうなので
こちらに入ってみました

それでも肌寒かったのですが
塩ビパイプから流される源泉にピタッとくっついていれば
なかなかいい湯加減♪
終始ここから離れられませんでした

他の方のブログなどを見ると
逆に熱過ぎて入れない様な感じだったのにな~
季節によるのかしら

小椋旅館15

小椋旅館17


浴槽のお湯は白濁した濁り湯ですが
塩ビパイプから出てくる新鮮な源泉は無色透明でした
ほんのり硫黄の香り
源泉井戸?の蓋には”天狗の湯”の文字
これはお隣の奥山旅館の混浴露天風呂の源泉名と同じ
という事は同じ源泉!?
だとしたら酸性の硫化塩泉ですね
それを物語る様に
源泉井戸付近のパイプには硫黄成分がこびり付いていました

小椋旅館18

泥湯温泉の近くには木地山という山があり
木地師が住んだ山でもあります
(木地師=ろくろを使って木工品を作ったり加工を行う人)
木地師発祥の近江の国の皇室の家来で
太政大臣”小椋秀実”が地域の杣人(きこり)に技術を伝承し
木地師として全国各地に広がったとされます

小椋旅館の”小椋”は
まさに木地師に多くみられる姓のひとつで
鳴子や土湯に代表される”こけし十系”にひとつに数えられる木地山系こけし
そのこけし作り名人の”小椋久太郎”(昭和8年没)こそ
小椋旅館の女将の祖父に当たるんですって

なかなか歴史深い旅館なんですね

小椋旅館16

小椋旅館21

湯船から山々を見上げると、そこには
まもなく新緑の季節を迎えようとしている
泥湯温泉の景色がありました

1200年の歴史を刻む
この静かな温泉地
遠い昔にタイムスリップしてしまった様な感覚は
現代社会で失われてしまったワタシ達日本人の
遺伝子が求める”田舎像”の様な気がします
どんなに時代が変わろうとも
これからも変わらぬ素朴さがずっと
受け継がれていく事でしょうね

小椋旅館25






みうたん☆クローバーZの混浴ログ♪

【泥湯温泉 小椋旅館】
~2016.5 訪問~

みうたんお気に入り度☆☆☆

【住所】 秋田県湯沢市高松字泥湯沢25
【☎︎】 0183-79-3035
【入浴料】 300円
【入浴時間】 5:00~18:00
【定休日】 冬季休業

【HP】


参考であり、変更もしくは過去のデータである恐れがありますのでご理解ください

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